EDOSENブログをご覧いただき、ありがとうございます 



本日は、先週18日(月)にお届けした記事の後編、
介護福祉学科 生活支援技術Ⅲの授業にお越しいただいた特別ゲストの石井 豊さんに再度登場していただきます。

石井さんのリアルな現実と率直な心の内、皆さんはどのように受け止められるでしょうか。

介護170892

進行性脊髄性筋萎縮症による重度の身体障害(1級)をお持ちの石井さんは、生活のすべてのシーンにおいて介助が必要です。
まずは、身体介助に関してうかがいました。

・・・全身の筋力が非常に弱いため、体が少しズレただけでも自力で元に戻せません。首も座っていないので自力で起こすこともできません。ですから電動車いすが必要で、運転操作するにも座り方や手の位置をベストポジションにしないと動かせないし、誤動作が起きて暴走する危険性もあります。そうした身体的な調整をヘルパーさんに随時頼んだりしています・・・


*朝の起床支援で着替えやトイレ、介護リフトで電動車いすに移乗、洗顔歯磨き
*外出や食事、帰宅まで
*排泄と就寝支援、など。
『朝起きてから寝るまでの間ずっと座り続ける生活というのは、体の微調整を含めた身体介助が必要です(石井さん談)』と、
ほぼ一日をとおしてヘルパーさんに入っていただいているそうです。

食事介助では、口の開き具合や噛む力を考慮して、
薄くカットしてもらう・できるだけスプーンなどで平らに潰してもらうなどの工夫をお願いしているとのこと。

排泄介助では、介護用オムツではなく『尿意・便意があれば、その都度ヘルパーさんに頼みます』とおっしゃっていました。
具体的には、座ったまま尿瓶を当てる・排便の場合は介護リフトを使用するそうです。

・・・困るのが出先での腹痛です。基本的にはヘルパーさん一人なので。中にはお姫様だっこで抱えられる人はいますが、ほとんどのヘルパーさんは厳しいです。
出先で事情が分かってくれる誰かがいれば手伝って欲しいと頼めるのですが、難しいところです・・・


ところで、身体障害をお持ちの方への介助で、一般的に私たちが目にすることが多いのは外出介助だと思います。
石井さんの場合は、基本的には電車を利用されています。

・・・ヘルパーさんと一緒に駅まで歩いて、改札を通り乗車します。駅員さんがスロープを用意してくれますが、角度がきついので一人では乗れません。ヘルパーさんに支えてもらいなんとか乗り降りができる状況です・・・


外出は買い物や食事などだけでなく、
仕事で遠方に足を運ぶ・電動車いすサッカー関連の大会や打ち合わせなど、オフィシャルな用件もあります。
また、多くの人との交流など地域社会生活にもヘルパーさんの同行が必要です。

・・・私の人間関係に関わることは私が主体であるため(例えば会議でメモを取る・名刺や書類を受け取るなど)ヘルパーさんが前に出ることはありません。ヘルパーさんが間に割り込むような行為が無い、そうした支援が大切です・・・


こうした身体的介助以外で求められるのが身辺介助です。
石井さんの場合は『
机やリュックなどの整理、書類の代筆から配送、買い物、見守りなど』を必要とされています。


石井さん3 授業終了後、花束贈呈②
(スクリーンには「電動車いすサッカーの様子」が!石井さん左隣の男性が関山さん)

・・・私は、365日ほぼ一日のすべてに介助が必要です。ある部分、高齢者の支援に似ているのではないかと思いますが、私が思う障害者と高齢者の支援の違いは、大きく三つあります。

 障害者支援の場合、まず若さに起因する
生き方が軸になるということ。次に、あくまでも当事者が主体となった介助が求められるということ。そして、円滑な地域社会生活が送れるということ。
「支え助ける」という姿勢は高齢者支援と同じくですが、
当事者主体で生活することが障害者支援の大きな役割かと思います・・・


このように、学科生を前にご自身の率直な思いを語ってくださった石井 豊さんです。

実はこの日、石井さんのヘルパーとして付き添ってくれた関山さん(上の画像に注目 は、介護福祉学科の卒業生
石井さんのお話の前に、教室の緊張感(?)を和らげ打ち解けた雰囲気になるよう場を盛り上げてくれるなど、
本当に頼もしいプロの福祉人へと成長した姿を見せてくれました。

『関山くんは、長いときには朝8時から夜23時まで終日とおして入ってくれることも多く、
今や私の生活には欠かせない存在です。彼の恋愛遍歴まで知っています! そのほかにも色々知っています!!(石井さん談)』と、
良好な関係のようです。

・・・こういう場でお話をさせていただくことを願っていました。私たち身体障害者、肢体不自由者が地域社会生活を送るためには、ヘルパーさんが絶対に必要不可欠です。出会ったヘルパーさんたちは大切にしていきたいと思いながら関係を築いています。

 今回の謝礼や交通費などは一切必要ありません。なぜならば、ヘルパーさんが必要だということを分かっていただきたい、身体障害者支援の存在を知って欲しいという気持ちしかないからです。

高齢者介護も大切なジャンルです。でも、福祉イコール高齢者介護という王道の選択肢だけではなく、ぜひ、これを機に皆さんが就職やバイトを考えた先に、身体障害者のヘルパー職という選択肢も持っていただければ幸いです。


 前後編の2回に分けてお届けした石井 豊さん「仕事と日常生活と介助」、いかがだったでしょうか?
お読みになった方、それぞれがそれぞれの思いで何かを感じていただけたらと願っています。


ただ今入学願書受付中です。詳しくはコチラをご覧ください
 
・記事を気に入っていただけましたら「拍手」をクリックしていただけると非常に嬉しいです
・お寄せいただいたコメントは当方で確認後に表示されますが、非表示希望の場合はお書き添えください。
ご投稿者のメールアドレス記入欄は設けていません。